株式会社ベネッセホールディングス

​住所:岡山県岡山市北区南方3-7-17

​業種:持株会社・グループ全体の経営方針策定および経営管理等

社員数:連結21,022人

HP:http://www.benesse-hd.co.jp/ja/

第1回取材記事
生産性の向上を目的としたテレワーク 

ベネッセホールディングスの『テレワーク@Home』は、生産性の向上を目的として導入された在宅勤務制度。テレワークをより利用しやすくするため、運用の見直しや社内の意識改革に取り組んでいます。

人財部 (左から)森克義さん、遠藤博文さん

●部分在宅勤務をより柔軟に利用可能に

――今年度、部分在宅勤務をより使いやすくするように変更されたのですね。

 

従来の在宅勤務制度では、部分在宅勤務も含めた在宅勤務の利用日数を「月5日まで」と定めていましたが、2017年8月から、「月5日まで」の対象を終日在宅勤務のみとし、部分在宅勤務については、日数の制限を設けないこととしました。これにより、所属オフィス以外への直行直帰の場合に限り、日数の上限なく部分在宅勤務が可能となっています。たとえば、新宿にある当社のグループ会社を訪問した後、多摩のオフィスへ戻らずに帰宅し、終業まで自宅で仕事をすることができます。 また、終日在宅勤務では原則として残業は禁止ですが、部分在宅勤務の日は、外出中に突発的な案件が入る可能性もあることから、業務上必要な範囲で残業を可能としました。

――テレワーク導入の経緯をお聞かせください。

 

当社は、いま叫ばれている「働き方改革」に長く取り組んでいますが、2009年度から『ワーク・ライフ・マネジメント』として方針を整理するとともに、在宅勤務をスタートしました。回数の上限は、終日在宅勤務を週1回まで。利用できるのは、「自律している」「在宅勤務に適した仕事に就いている」「一定の等級以上(おおよそ入社7~8年で達する等級)」といった要件を満たした正社員であれば誰でも申請できます。

 

そして3~4年経ってから制度を見直し、終日在宅勤務の上限回数を週1回から月5回に変更しました。これにより、週2回以上行うことも可能になりました。

――テレワークの申請はどのように行うのですか?

 

当社の在宅勤務は部門ごとの申請を前提としています。申請するかどうかは部門長の判断にゆだねています。現在は約1/3の部門が申請しています。 在宅勤務可能な部門に所属している対象者は、個別に在宅勤務を申請します。いつ在宅勤務を行うかを上長に連絡する方法は部署で決めていただければ良く、事前にきちんと伝わっている必要はありますが、メールで連絡することでも、口頭で告げることでも構いません。

――テレワークの目的は何でしょうか?

 

当社の在宅勤務は福利厚生的なものではなく、生産性の向上を目的としています。場所にとらわれない働き方として、人事から企画提案しました。育児や介護と両立させるためという理由だけの在宅勤務利用は認めていません。育児や介護を行っている社員が、在宅勤務を利用することで生産性が向上するからという理由ならば問題ありません。

●在宅勤務では時間内に成果を出すことを強く意識する

――ここまでの取り組みの結果、テレワークに感じた効果は何でしょうか?

終日在宅勤務を利用する場合、基本的に残業はできません。限られた時間の中で予定していた業務を達成しなければなりませんので、オフィスで勤務している以上に、業務効率を意識するようになったという実施者が多いようです。

時間の制限をきっちり決めたほうが、時間内でタスクを終わらせなければならないという意識が高くなると感じます。

また、通勤時間がなくなる分、生活にゆとりができます。片道2時間かけて通勤している社員なら、往復4時間分を有効に使えるようになります。朝、普段より少しゆっくり起きても始業時間に間に合い、そうして身体が楽になることは生産性の向上にもつながります。

生産性は数字として見えてこない面はありますが、在宅勤務のほうがより集中してアウトプットを出せると実感しているという声があります。そして、在宅勤務を利用することで、業務の進行を見直し、何を在宅で行うかといった業務の切り分けも行うようになっています。

 

――テレワークの実施環境についてお話しください。

社内のネットワーク環境には、セキュリティ設定済みの会社貸与のパソコンからVPN接続します。また、在宅勤務時は、一人ひとりに貸与されている携帯電話にすぐ出られるようにします。いつでも連絡がとれる環境と、在宅勤務で取り組める業務があることがそもそも在宅勤務申請における大前提です。なお、在宅勤務に適した場所を用意できることも必要です。

メール、スカイプ、携帯電話貸与と、ITツールは十分整っています。社内・社外問わずやりとりができるようになっています。電話は一人一台なので社内にいても他の人の電話をとることはなく、在宅勤務時に電話について他の人に負荷をかけることはありません。社内イントラへのアクセスも可能なので、ストレスなく業務ができます。

●大きな課題はマネジメントの意識改革

――これまでの取り組みの結果、課題と感じられたこともあったと思いますが、いかがですか?

仕事の進め方や内容は部門ごとに異なります。個々で在宅勤務をしていても業務がスムーズにすすむ部門もあるのですが、集まって意見を出し合って議論していくことで進めていく業務が多い部門では、在宅勤務はまだあまり多く取り入れられていません。また、利便性とセキュリティ上のリスクのバランスをどうとっていくかということは、IT部門と相談しながらよく検討しなければなりません。

ですが、もっとも大きな課題は、マネジメントの意識改革です。いろいろな働き方をしている人がいると労務管理が煩雑になり、難しくなるのは事実です。

在宅勤務に前向きではない部門長もいます。在宅勤務を申請するかどうかは部門長の意向に左右されるため、部門長が不安に感じている部分が多ければ、その部門の社員は在宅勤務を希望していても利用できません。

現在は、「在宅勤務が業務の性質上難しい」「在宅勤務は可能だが部門長が躊躇している」「在宅勤務が可能で積極的に行ってみよう」という3つに分かれています。社内では、在宅勤務の展開を望む声があることは事実ですので、部門長に不安があるという場合、どうやって払拭できるかが課題です。

各部門長には個別に在宅勤務の目的や期待効果を説明し、協力を依頼しています。部門としての申請自体は増えつつあります。

――今年度末までのテレワーク活用・拡大予定をお聞かせください。

現在、在宅勤務申請者は約30名程度なので、ベネッセホールディングスの半数以上の社員がテレワークを体験して効果を実感することを目指しています。まずはホールディングスの中で在宅勤務の効果を実感し、そのエビデンスを持ってグループ会社にも幅広く展開していきたいですね。

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厚生労働省

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テレワーク宣言応援事業事務局 (株)テレワークマネジメント

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