株式会社ディノス・セシール

​住所:東京都中野区本町2-46-2

業種:小売業

社員数:1,189名(2019年3月31日現在)

https://www.dinos-cecile.co.jp/

令和元年度第1回取材記事
時間の使い方・働き方を変えるテレワーク

社員がより楽しく、より創造的に働ける環境づくりを目指して、働き方改革に取り組んでいる(株)ディノス・セシール。2度のトライアルを経て、2019年度からテレワークを制度化しました。これまでの取り組みなどについて、ダイバーシティ推進室の方々へお話をうかがいました。また、実際にテレワーク制度を利用している社員の方の声もご紹介します。

(左から)ダイバーシティ推進室 佐藤 亜紀さん、今野 牧子さん

●育児や介護などの制約があっても働き続けられる環境整備へ

――テレワーク導入の経緯をお聞かせください。

具体的に導入を検討し始めたのは2017年度からです。大きく2つの理由がありました。まず、当社は通信販売事業でお客様にいろいろな新しい価値や、「ワクワクすること」を提供しています。社員自身がイキイキと幸せに働けていなければ、良いものを作れません。したがって働き方改革を推進し、その一環としてテレワーク導入を考え始めたというのが1つ目の理由です。

 

2つ目の理由は、育児や介護に携わる社員が増えてきたことです。当社の女性社員は育児休業からの職場復帰率は100%、小学生以下の子供を持つ社員の約75%が共働きです。そして、社員の平均年齢は46歳で、その親世代は平均76歳。すでに2割の社員が親の介護を経験しています。柔軟な働き方を整備することで、制約があってもパフォーマンスを発揮できる風土づくりを目指しています。

 

2017年までは人事部内での検討でしたが、2018年度からはシステム・EC(インターネット通信販売)・広報といったさまざまな部門のメンバーから成る約10名のプロジェクトを、社長主導のもと発足させました。そして、2018年度に2回の在宅勤務トライアルを経て検証し、2019年度からテレワーク制度を導入しました。

――在宅勤務のトライアルはどのぐらいの規模で行ったのですか?

第1期が2018年4月~7月、第2期が2018年11月~2019年2月で、全社員対象に参加者を社内公募しました。それぞれ約30名が実施し、トライアル後は利用者と上司にアンケートをとって課題を洗い出しました。

 

利用者へのアンケート結果からは、集中できる環境で生産性が向上し、通勤時間がなくなってワーク・ライフ・バランスが充実するなど、非常に満足したことがうかがえました。一方、上司からは、テレワーク中の部下の業務内容と成果の把握に若干不安を覚える方もいました。

 

コミュニケーションについては、利用者・上司とも「問題はなかった」と回答した方が8割に達しました。第2期には上司の理解も進み、「コミュニケーションがとれ、成果を出せれば問題ない」と回答した上司が96%となりました。

●eラーニングや説明会を受講して登録、ルールに沿って利用

――テレワーク制度利用の手続きを教えてください。

基本的には全社員が対象ですが、テレワークに適した業務に従事する、自律性が高いなど、9つの登録可能条件を設けています。

 

すべての条件を満たし、上司と面接して登録申請の許可を得たら、申請書と誓約書を提出します。そしてテレワーク時のルールについてのeラーニングプログラムを受講し、テレワーク端末の操作説明会を受けた後に登録が完了します。なお、eラーニングプログラムは全問正解しなければ先へ進めない仕組みとなっています。

 

登録者は月5回まで利用できます。その際、当社で設定している「テレワーク10か条」というルールを順守します。利用前日までに上司に許可を得て、当日は始業時に勤務開始と業務内容を、終業時に進捗状況を上司と職場メンバーにメールで報告します。

――テレワーク制度の登録は常時受け付けているのですか?

常時ではなく、現在は年に2~3回程度の登録期間を設けています。病気で治療を受けながら働きたい場合など、イレギュラーでテレワークが必要な場合は個別に対応しています。

 

勤務場所は基本的に自宅ですが、自宅に準ずる場所として実家での勤務も可能としています。

――現在の利用状況はいかがですか?

全体として、月2回程度の利用者が多いようです。部署によってもテレワークへの取り組みの意識に差があります。すでに実施した社員が「良かった」と話題にすると、広がっていくような感触はあります。

――テレワーク時の端末やツールについてお聞かせください。

在宅勤務では、テレワーク専用のノートパソコンを貸与し、自宅の通信回線で会社の情報にVPN接続(セキュリティの保たれた仮想専用線でのインターネット接続)します。ノートパソコンが対象者全員分はないため、対象者をグループ分けして予約表管理し、共有で使っています。各グループにはリーダーを置き、リーダーにはメンバーへ情報を伝えてもらうなど協力してもらっています。

 

在宅勤務時のコミュニケーションは電話かメール、チャットで行っています。社内セキュリティシステム上、Web会議システムの導入が遅れているのですが、新ツールの検討を進めています。

東京本社内休憩室。ランチタイム以外はミーティングや仕事に使用できる。

●テレワーク実施で仕事への意識付けが変わっていく

――今野さんご自身もテレワークをされているそうですが、いかがですか?

今野さん:

月に3~4回程度の利用を目標として行っています。

 

テレワークでは資料作成や調査分析などの業務を行っていますが、集中できるので効率が上がり、会社にいないからこそ、よりアウトプットをしっかり出そうという意識になります。往復の通勤にかかる3 時間を仕事と家庭に配分できるので、ワーク・ライフ・バランスの充実を実感しています。

――テレワーク導入により、これまでに得られた効果は何ですか?

仕事はきちんと成果を出さなければならず、その対価として報酬があるのだと意識付けが変わった方もいます。また、テレワーク時は、始業時にその日の業務内容を連絡するため、タイムスケジュールの管理能力が向上したという声も聞きます。

――これまでの取り組みで課題と感じられたことはありますか?

個人情報を扱ったり、物流センターで働いていたりなど、テレワーク制度を利用したくてもできない方がいるため、不公平感は否めません。

 

また、テレワーク専用端末やセキュリティ対策にかかるコストが高いことも課題です。

――今年度末までのテレワークの活用・拡大予定をお聞かせください。

2019年度始めのテレワーク制度登録者は62名で、夏に二次募集を行った結果、74名に登録者が増えました。今年度の目標だった年度内登録者数20%増はすでに達成できています。今年度は利用者満足度80%以上を目指し、来年度は100名が登録する目標を立てています。

――テレワークの理解・活用について社内でどのような推進活動を行っていますか?

テレワークのトライアル結果やアンケート結果は公表し、社内報や社内メールマガジンへは定期的にテレワークについて事例などを掲載しています。

■テレワーカーへインタビュー

実際にテレワーク制度を利用している社員の方へお話をうかがいました。

●在宅勤務日は子供との時間をとれるのが喜び(白石さん)

メンズ部 白石 恭子さん

テレワークは2018年度のトライアル時から始め、月1回程度の在宅勤務をしています。これまでに10回以上実施しましたので、業務の進め方などはかなり慣れてきました。在宅勤務時は、主にカタログ誌面の校正業務を集中して行っています。

 

小学2年生と3歳の子供がいます。特に小学生の息子が学童保育に行かずに家へ帰ってきて、私と過ごせることがとてもうれしいようです。私も在宅勤務では朝早く仕事を開始して、息子が帰宅する時間には終えるようにしています。終業後に息子と向き合ってゆっくり話を聞く時間が持てることは、仕事への意欲にもつながります。

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厚生労働省

​テレワーク宣言応援事業

テレワーク宣言応援事業事務局 (株)テレワークマネジメント

お問合せ:テレワーク相談センター

0120-91-6479