三和ホールディングス株式会社(並びに三和グループ会社)

​住所:福岡県福岡市博多区博多駅南1-6-9 三和ビル8階

業種:総合不動産・資産運用、住宅設計建築、健康・通信販売、教育・保育、飲食

社員数:160名(2020年9月現在)

HP:https://www.sanwa-holdings.co.jp/

令和2年度第1回取材記事
多様な人材が力を発揮していくためのテレワーク

不動産・住宅設計・保育園など、展開する事業すべての職場でテレワークを導入している三和ホールディングス(株)。2020年秋には福岡県糸島市にサテライトオフィスを開設しました。これまでの取り組みや、導入による効果などについてお話をうかがいました。また、実際にテレワークを行っている社員の方たちの声もご紹介します。

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代表取締役社長 石井 清悟さん(中央)とテレワーク推進チームの皆さん

●コロナ禍で一気に社内に浸透したテレワーク

――テレワーク導入の動機をお聞かせください。

石井社長:当社は「自分は自分自身の人生の経営者」を理念に掲げており、テレワークは社員の自律した働き方を推し進める強力なツールになると思い、全社に取り入れることを決めました。

 

特に女性が結婚や出産などのライフイベントがあっても仕事を辞めずに働き続けるための手段として、テレワークに期待しています。先日、出産を控えた女性社員から、「会社にテレワークが導入されたので、出産後もキャリアをあきらめなくて良くなった」という言葉をもらいました。

――これまでの取り組みをお話しください。

山本さん:2020年1月に総務省のテレワークマネージャーからアドバイスを受け、働く時間と場所を自分たちで選べる環境を作っていきたいという気持ちが強くなり、テレワークで出社時同様に業務ができるようにするためのツール類の検討など環境の整備を始めました。

 

3月からは私を含めた数名でテレワークのトライアルを行うなど準備を進めていましたが、その最中に新型コロナウイルスの感染が拡大し始め、全社でテレワークを急速に進めていかなければならない状況となりました。すでにツール類の絞り込みなど環境整備は進んでいたので、グループ内の規程を作成した上で、テレワークをスタートできました。

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三和エステート(株) 山本 哲也さん

緊急事態宣言が出ていた期間は、各社50%の在宅勤務率を目標としました。現在も約30%の在宅勤務率を維持しています。全社でのテレワーク実施後に行ったアンケートでは、9割近い社員から今後もっとテレワークを続けていきたいという回答が得られました。

 

通勤時間が削減され、自宅で集中して仕事ができるなどのメリットが挙がる一方、在宅勤務の環境が整っていない人が3割程度いることも確認できました。引き続きテレワークを拡大拡充していくための課題の把握と解決に努めていきます。

 

ツールについては、これまで各グループ会社や部署によって異なったものを使用していましたので、グループウエアの全社統一による効率化を進めているところです。導入には助成金も利用しました。

――準備を始めていたため、コロナ禍に迅速に対応できたのですね。

浦田さん:今でこそテレワークが当たり前となっていますが、実のところ、2019年までは「テレワークで仕事をする」ことはまだ社内で想像しづらい状況でした。

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三和ホールディングス(株)

浦田 征彦さん

それでも社員の働き方の選択肢を増やして持てる力をもっと発揮できるようにするために、 テレワークができる環境を作らなければいけないと一部の社員間で話をしていて、政府主催のテレワークセミナーに参加するなどして具体的な導入方法を探っていました。テレワークマネージャーを派遣していただき、少しずつ進めていこうとしていたときに一転、新型コロナウイルス感染拡大にともなって「やらなければならない」となったわけです。 

 

この状況下、テレワークが社内に一気に浸透したのは、当社の代表自身が「自律して働く」という強い理念を持ち、社員が準備してきたプランを理解し、受け入れてくれたことが大きいと思います。

――ぺーパーレス化についてはいかがですか?

窪さん:テレワーク導入でペーパーレス化も進みました。私が勤務しているアイリンクス(株)は決裁を電子化し、責任者がどこにいても行えるように変更しました。決裁のために出社する必要がなくなったので、働く場所の選択肢が広がりました。

 

現在は本社オフィス、自宅、そして糸島サテライトオフィスと働く場所を選べます。自分でスケジュールを組んでより自律的に働くことで、生産性が向上していくと思います。

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アイリンクス(株) 窪 伸也さん

――今年度末までのテレワーク活用・拡大予定をお聞かせください。

山本さん:全社員のテレワーク活用を進め、在宅勤務実施率を50%にすることが目標です。また、生産効率・社員の相対的満足度を現状より20%上げ、通勤など、移動に割かれる時間は20%削減したいです。

■糸島サテライトオフィスで女性社員の方々へインタビュー

かつて醤油蔵だった糸島の古民家が改装され、グループ社員のサテライトオフィスになりました。福岡市内から車で約40分の距離にあり、里山に囲まれた美しいロケーションの中で仕事ができます。

 

よりクリエイティブな発想ができるようになったり、グループ社内間に加え、外部の方とも交流ができたりする空間となることも想定した施設です。

名称「伊都安蔵里」(いとあぐり)

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2階のワーキングスペース

ここではITを活用して、育児中の社員の働き方をより柔軟にしていこうという取り組みを始めた女性社員の方々にお話をうかがいました。

●育児と仕事の両立を可能にするテレワークをより良いものにしていきたい

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アイリンクス(株) 辻 敦子さん(左)、白水 由紀美さん(中央)

MAKIHAUS(株) 廣川 祥子さん(右)

辻さん:小さい子供がいる女性社員の声を聞いて、今後、テレワークがより良くなるにはどうしたらいいのか、自分たちにできることはないかを探っています。これまでに4回、産休中や育児休業中の女性社員の方たちとオンラインミーティングを行いました。

 

私たちは子供が小学生以上になってだんだん手がかからなくなってきましたので、自分たちが育児と仕事の両立で悩んできた経験を活かして、今まさに乳幼児を育てている女性社員の方たちの後押しができればと考えています。

 

テレワークが当たり前になって、社員が働き方を自分で選べるようになってから、以前より、自分の意見を言いやすい雰囲気になったと思います。育児だけでなく、介護と仕事の両立に直面する場合も、テレワークで解決できる面は多いと思います。

 

白水さん:オンラインで座談会が行えると、小さい子供がいても参加しやすいようです。今はまず子供を持つ女性社員にヒアリングしていますが、いずれは男性社員を含めてさらに対象を広げていけたら、より幅広い意見が拾えそうです。

 

これまでは子供を持つ女性社員が、グループ内であっても会社の枠を超えてつながりを持つ機会がなかなかありませんでした。今はグループを超えて簡単にオンラインで集まれて、意見交換や相談を行えます。ツール類の統一化が進んでグループ会社間の連絡がとりやすくなったことは、仕事を進める上でもプラスになっています。

 

廣川さん:テレワークができるようになってから、子供のお迎えが楽になったという話はよく聞きます。我が家は子供たちが中学生以上と大きくなりましたが、朝は落ち着いて送り出せ、テレワークになってから初めて「お帰りなさい」を言えるようになりました。今後、テレワークをきっかけに子育てのやり方も変わっていくのではと思います。

 

私自身は現在、週1回在宅勤務しています。考えることが多い仕事に取り組む日、データ整理に集中する日と、目的を決めて働く場所を選択しています。在宅勤務日は、車で往復2時間かかる通勤がないので心身ともに余裕ができます。

■ハピネス保育園園長へインタビュー

2019年度からモンテッソーリ教育の保育事業をスタートし、緊急事態宣言発出期間中は感染拡大防止のため、保育士もテレワークを実施。どのような業務をテレワークで行ったのかなどをお聞きしました。

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●やってみたらできることが多かった保育士のテレワーク

ハピネス保育園園長 平野 理都子さん

保育園のテレワークは、コロナ禍で保育士同士の接触を減らすために行いました。緊急事態宣言発出期間中は未就学児のいるスタッフには在宅勤務を指示し、出勤するスタッフはA体制・B体制と2チームに分けて保育にあたり、接触する人数を減らしました。

 

在宅勤務のスタッフには、個人情報を必要としない業務、例えば園全体の保育計画をたててもらったり、自宅でもできる子供たちの遊びを提案してもらったりなどの仕事を依頼しました。マニュアル作成やオンライン研修も在宅でできました。オンライン会議を数多く行うなど、コミュニケーションも深められました。

 

IT機器を使い慣れている保育士ばかりではないのでとまどいも大きかったですが、在宅でできる仕事はいろいろとあることが分かりました。テレワークが学びの時間ともなり、結果として保育の質の向上につながっていきました。

 

登園を自粛して家庭保育をしている保護者たちとのオンライン子育て座談会もテレワークで行いました。時間は10分程度と短いのですが、毎朝同じ時間に園のスタッフとつながることで、安心感を持ってもらえたのではと思います。

 

2020年秋に大型台風襲来で休園となったとき、テレワークで仕事が継続できたのも、今までの経験が役に立っているのだと思います。

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