トヨタファイナンス株式会社

​住所:名古屋市西区牛島6番1号 名古屋ルーセントタワー

業種:金融業

社員数:2,214名

HP:https://www.toyota-finance.co.jp

第1回(2018年度第1回)取材記事
テレワークによる時間創出で個人と組織の成長を目指す

働き方改革の重要な取り組みの一つとして、2018年4月から、一部の部署でのトライアルという「スモールスタート」でテレワークを導入したトヨタファイナンス。これまでの準備や、今後の拡大計画などについてうかがいました。

(左から)BR働き方改革室 森本圭さん・近藤由果さん

●準備期間を経て、2018年4月からテレワークのトライアルをスタート

――テレワーク導入の経緯をお聞かせください。

数年前から営業部署を中心に、タブレット端末を利用したモバイルワークを導入していました。そして、2017年1月にテレワークを含めた働き方改革実現の事務局として、「BR働き方改革室」を設立したのです。

背景としては、今後の事業環境や人材市場の変化を考えると“待ったなし”であったことや、当社の一部の層で長時間労働が続いていたため、早期の解消が必要であったことなどですね。

2017年は働き方改革の方向性やテレワーク環境・端末を検討しながら、生産性向上の意識改革を行っていきました。働き方改革に対する社長メッセージを全社のマネージャーと共有し、「働き方を変えていく主体は誰か?」「それぞれの職場でできることは何か?」などの意見交換を実施しました。次第に、職場が主体的に自分たちで仕事を見直したり、社員一人ひとりの意識が変化につながったりして、さっそく残業時間が減るという効果を得られました。

また、先行各社への見学も行い、さまざまな検討を経て、2017年12月にテレワークの導入計画が決まりました。テレワークでの利用端末や制度の整備を行い、2018年4月から一部の部署や社員によるトライアルをスタートしました。
 

――1年以上の時間をかけて準備をされてきたのですね。

 

そもそもテレワークは何のために入れるのか、働き方をどう変えるのか、変えるのは何のためかといった検討から始まりました。さらに、どこまで行うか、どういう目的なのか、どのような環境をつくっていくのか、といったことも相当議論しました。役員会も何度も開きました。

働き方を変えていくことは、単に人件費や残業を減らしたいからではありません。生産性向上と多様な働き方によって時間を創出し、それにより個人の時間が充実するとともに組織も成長し、お客様に付加価値を提供する会社であり続けることを目指しています。そのための時間を生み出すことができるような人や組織を作る手段の一つがテレワークなのです。

 

――御社は以前から女性活躍推進にも取り組まれているそうですね。

2010年から本格的に女性社員が働きやすく、活躍できる環境を整えていきました。労働人口が減っていく中、モチベーションが高く、愛社精神を持った社員が出産や育児などで辞めずに働き続けることはやはり大きな戦力になります。制度を整え、働きたい人が続けられるよう職場の皆さんと一緒に考え、工夫することにより、会社全体の意識を変えていきました。

 

現在、産休からの復帰はほぼ100%。当社の女性社員は全社員の4割で、年間170名程度が産休、育休、時短といった両立支援制度を利用しています。テレワークはこうした社員が働き続けることを後押しする一つの手段になると思います。

 

ですが、決して育児や介護ありきのテレワークではなく、土台にあるのは時間の有効活用です。ルーティンワークに忙殺されるのではなく、考える仕事をするための時間を捻出しましょうというコンセプトがあり、テレワークはその手段です。

 

他にも時間を意識し、メリハリのある働き方につなげていくために、当社は月1回、年休・半休・フレックスタイムを取得する「プレミアムデー」を実施しています。

 

2017年度は83.6%の取得率で、実施前の2016年度に比べ10.5ポイント増加しました。2018年7月は、85%の取得率でした。

プレミアムデーのポスター

●「社内モバイル」「社外モバイル」「在宅勤務」の3制度を展開

――現在、テレワーク導入はどのように進められていますか?

実際に利用してもらい、職場とコミュニケーションを密にとりながら進めています。「制度を作って終わり」ではなく、使い勝手やニーズを聞いて、課題に取り組んでいます。

 

導入直後はなかなか利用してもらえませんでしたが、テレワークのメリットや使い方のイメージを説明するなど一歩一歩進めていき、ようやく浸透してきました。現在のトライアルは一部の部署のみですが、2018年度下期をめどに全社展開ができればと思って進めています。

 

――御社のテレワークは、「社内モバイル」「社外モバイル」「在宅勤務」と3つの制度がありますね。

 

社内モバイルは、本社で自席以外の場所でも働ける環境です。現在のデスクトップ環境を、持ち歩きできる社内用パソコンに順次変えていきます。

本社内に今年度から導入したフリーアドレスエリア

社外モバイルは外出先や出張先で仕事ができるようにするもので、在宅勤務は会社貸与のモバイルパソコンを自宅に持って帰って勤務します。

 

在宅勤務は、お客様対応を行うオペレーション部署(以下、センターという)を中心に、人事・総務・情報セキュリティ・コンプライアンスなどテレワーク制度導入に関わる部署で、まずトライアルを行っています。在宅勤務を実施する際は前日までに、在宅勤務当日の勤務時間や実施する業務や目標となる成果物について上司と共有することとしています。

 

勤務時間はフレックスタイム制度を併用できるので、例えば朝の8時から始業して16時に終業することも可能です。なお、働き過ぎ防止の観点から、在宅勤務時の深夜勤務、休日勤務は原則禁止しています。

 

――在宅勤務導入にともない、業務のやり方を見直しましたか?

 

(森本)

毎日細切れに行っていた業務をまとめて行ってみたり、集中して考える仕事を在宅で行ってみたりと、業務のやり方の見直しを各職場が工夫しながら行っています。

 

お客様対応のオペレーション業務は会社でなければできないからこそ、在宅ではどんな仕事をするのか、スケジュールを週単位や月単位でイメージすることにつながっていくように思います。

 

在宅勤務では、通勤の負担から解放されたり、自分の時間ができたりすることを喜ぶ声が多いですが、それ以外にも在宅勤務がきっかけで、会社に戻ってからも時間をより意識して働くようになったという声を多くいただいています。

 

導入前は労務管理に対するマネージャーの負荷が高くなるのでは、メンバーの生産性も落ちるのでは、と心配する声もありました。しかし実際に制度を体感いただいたマネージャーからは在宅勤務だから特別ということはなく、普段のマネジメントと何ら変わらないとの意見が多いです。むしろ在宅勤務を上手く活用することによりメンバーが時間やアウトプットを意識し、より生産性高く働けるといった声も出てきています。

●テレワーク利用者を増やし、活用することが当たり前の風土を目指す

――2018年度末までのテレワーク活用・拡大予定をお聞かせください。

 

2018年度下半期は、テレワークの利用対象を全社規模へ拡大していきたいと考えています。

 

端末は社内モバイルを約600台規模に増やし、社外モバイルと在宅勤務用は合わせて約200台規模に拡大していく計画です。まだまだ全社的には十分な台数や環境ではないですが、一人でも多くの社員が使いたいときに使える環境にしていくことが目標です。

 

――テレワークの理解・活用について社内ではどんな推進活動を行っていますか?

社員の皆さんへは、社内報やイントラネットの社内掲示板を通じて、働き方改革やテレワークの考え方や仕事で活かせるヒント、活用事例、社内の状況などをコンスタントに紹介、発信しています。

 

テレワークは利用すればメリットは得られると確信しています。具体的な情報をどんどん発信して、利用向上に結び付けていきたいです。継続的に発信し、目にしてもらい、自分事感を高めていくことが大切だと思っています。

――今年度は、テレワーク活用・拡大によりどの程度の成果を得ることを目標としていますか?

 

まずは表面的な数値目標よりもテレワークを使いこなして仕事に活かせる人、生活との両立に活かせる人、新たな時間を創出している人を増やしていきたいです。「使いこなすことが当たり前」にしていきたいです。

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厚生労働省

​テレワーク宣言応援事業

テレワーク宣言応援事業事務局 (株)テレワークマネジメント

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