​住所:東京都港区新橋6-19-15 東京美術倶楽部ビル

​業種:情報・通信業(2018年10月1日付け 卸売業から変更)

社員数:1,446名

HP:https://www.tsuzuki.co.jp/

都築電気株式会社
第1回取材記事
テレワークで生産性と「報連相」スキルが向上! 

今年、社長直轄の「健康経営統括室」が誕生し、従来のテレワーク制度(在宅勤務)に加えてサテライトオフィスやモバイルワークオフィスを導入し、テレワークの推進が急速に進んでいる都築電気。全国の支店・営業所と共に全社一丸でのテレワーク利用向上を目指して、さまざまな活動を行っています。

人事部 (左から)大畠久実さん、西田憲司さん

●強い追い風のもと進んでいるテレワーク

――今年度初めに社長が健康経営宣言を発表し、非常に積極的にテレワーク導入を進めているとうかがいました。

 

これまでも人事部主導の地道な活動でテレワーク導入を試みてきましたが、今年から社長自らリーダーシップをとって急加速で推進しているため、一気にテレワーク利用者が増えてきました。当社の健康経営は、「働き方改革」と「社員と家族の健康増進」を両輪に進めていく、というトップメッセージを2017年度初めに社員に対して発信し、併せて具体的な取り組みを企画・実行しています。テレワークの利活用促進とその環境整備は、働き方改革の施策の一つとして進めており、企業トップが全面的に後押しする追い風の凄さを感じています。

 

在宅に限定したテレワーク導入を地道なボトムアップ型で始めた後、スピード感あふれるトップダウン型となって大きく変化したケースは少ないのではないでしょうか。当社のテレワークの特徴と言えるかと思います。

――そもそもテレワーク導入を検討されたきっかけは何でしたか?

 

近年、女性社員が増え、いずれ必ず結婚・育児と仕事の両立問題が発生するだろうと思われました。そこで対策の一つとして、在宅勤務を検討し始めたのです。

 

しかし、社内では「テレワークはうちの部署では無理」と決めつける反対意見が管理職を中心に強かった上、「テレワークで生産性を上げると、会社はその分また仕事を増やすのでは」と懸念する声もありました。当の女性社員へのヒアリングでも、「私の職種では無理」といった意見が戻ってきました。

 

でも、そのように先入観を持ったままでは状況が変わりません。「やってみて問題点があれば対処しよう」とトライアルを企画し、2014年1月から3カ月間行いました。トライアル参加者は、営業や技術などの各部署での男性社員、それも非常に忙しい人たち数名を人事部が指名しました。余裕がある人にテレワークを試してもらうのではなく、忙しい人たちが行うからこそ影響力があるからです。また、男性社員だけのトライアルとなったのは、テレワークは女性社員だけのものでは無く、管理職も含めた全社員が対象という意図を社内に伝えたかったためです。

――チャレンジと言える状況の中でのトライアルはいかがでしたか?

否定的な見解も根強くありましたので、トライアルを始める前に外部の専門家を招いて、テレワーク参加者と上司を対象にテレワークについての講演を行ってもらいました。すると、「できそうじゃないか」と前向きなマインドに変わり始めました。

 

トライアルでは週1~2回の頻度で在宅勤務を行い、テレワーカーからもその上司からもおおむね好評でした。在宅のほうが仕事に集中できる環境だったため、全般的に当日の仕事は予定より早く終わっていました。

●2017年度初めに60名だった利用者が10月には100名超に!

――その後、どういった経緯で今年度の導入に至ったのか、お聞かせください。

 

トライアル後、テレワーク規程を作成し、全社員を対象としたテレワーク導入を試みましたが、同時期に諸制度の変更も検討していたため、2016年度からテレワークを本格導入しました。

 

利用者を「育児」「介護」「健康上の理由」「テレワークを行って生産性が上がる人」の4つに限定しましたが、希望すれば実際のところ誰でも使える制度という意味合いです。

 

現在、最初の1カ月間は「テレワークのお試し」で、上司が「このままテレワークを利用して問題ない」と判断したら、その後は3カ月単位で利用申請を更新していきます。在宅勤務におけるテレワークは原則として週2回を上限としていますが、状況により例外も認めており、できるだけ個人の実情に寄り添った運用をしてもらっています。

 

――今年度初めまでにはどのぐらいの利用者数となりましたか?

 

昨年度は、あまり周知・広報を行えていなかったのですが、毎月4~5名程度のペースで申請が増えていき、2017年度初めには60名の利用者数となりました。そして社長の健康経営宣言があり、トップダウンでのテレワーク導入が進むにつれ利用者がどんどん増え、2017年8月には77名、10月には100名を超しました。

 

テレワークを行う主な理由は、生産性の向上を申請してくる人が大多数です。育児を理由とする男性社員も少なくなく、ワークライフバランスの充実度が上がったという声が届いています。女性社員は、全体の約1割にあたる人数が利用していますね。

 

――テレワークを導入してみて感じた効果をお聞かせください。

 

ここまでの効果としては、まず介護などによる離職を防げたことです。離職防止は、テレワーク導入の最初の目的でしたので。妊娠中の女性社員からは在宅勤務で通勤の負担が減って身体が楽になり、会社への帰属意識が高まったと報告を受けました。

 

このほか、実施して得られた効果としては、テレワークを行うことで「報連相」がむしろ密になるケースが出てきたことです。上司と顔を合わせない分、メールや電話での報告を普段以上に行うようになったようです。

 

また、テレワークを行うことで「この仕事は家でできるので後でやる」「この仕事は今やらなければならない」といった切り分けを利用者自ら行っていただいた結果でしょうか。テレワーク利用者のうち80%が、生産性に好影響があったとアンケートで回答していただいています。

――テレワークの実施環境についてお知らせください。

 

現在、オフィスでも社外でも使えるパソコンを配布しています。接続は自宅回線からでも、支給しているスマートフォンのテザリングからでも可能です。自宅での作業環境については、テレワーク申請時に作業周りの写真を提出してもらい、特に問題がないかどうかを確認しています。

 

労務管理は、メールか社内チャットツールで始業・終業を連絡し、当日やむを得ず残業が発生する場合は上司に許可をとります。社内のイントラネットで在席・離席は一目で分かるようになっています。

――今年6月からはサテライトオフィスやモバイルワークオフィスのテレワークも始められたのですね。

 

本社や支店の空きスペースをサテライトオフィスとして開放しました。席を予約して利用します。この東京本社でも、東京ヘの出張者によく利用されています。

東京本社内のサテライトオフィス。印刷もできる

モバイルワークオフィスは、本支店や自宅以外で働ける場所を作るため、都内と近郊に店舗を展開している業者と契約して、6月からトライアルでの利用を始めました。特に営業社員から「すきま時間を有効に使える」と好評です。9月からは本格導入となりました。

 

――これまでの取り組みの結果、課題と感じられたことは何ですか?

 

テレワークをより柔軟に使えるようにするためにはどうしたらいいかを検討しています。働きすぎを防止するための制度づくりなどですね。また、当社の支店・営業所では、本社よりも力を入れて、テレワークが浸透する土壌づくりを進めています。この点については、健康経営統括室の奥野から、取り組みについてご説明します。

●全国でテレワークを利用するためにまず必要なのは風土づくり

――健康経営統括室で行われている活動についてお話しください。

今年新たに発足した健康経営統括室は、全社に対しテレワークをはじめとした働き方改革の取り組みを企画し、その浸透に向けた広報を行っています。具体的には、全国の支店や営業所の各現場からテレワークについて、使用できているか否か、から始まる現状の課題を出してもらいました。その後、「現状をどう改善するか」のアイデアをグループワーク形式で出してもらっています。そうして浮かんできた全国共通の課題は、新しいツールや制度が使える風土がまだまだ醸成されていないということでした。

よりコミュニケーションしやすくなるよう、社内チャットでオリジナルスタンプをリリースして使ってもらうなど、新たな施策を試みています。

健康経営統括室 奥野洋子さん

5月と11月は「都築テレワーク月間」としてテレワークの利用を促進しています。また、社外のテレワークイベントとして、今年は初めて「テレワーク・デイ」に参加しました。今回は自主的な参加にとどめましたが、100名以上が参加し、いろいろな課題が浮き彫りになってその後の議論に発展しました。来年以降につなげていきたいと思います。

――今後のテレワーク活用・拡大予定についてお聞かせください。

2017年度末には、モバイルワークを含めてテレワーク利用者が300名になることを目指しています。施策においては全社共通で行えるものと、各支店・営業所特有の事情や要望を考慮して取り組むべきものとがあり、総務・人事・健康経営統括室、および情報システム部門、そして現場が一丸となって考えていく体制を作ろうとしています。

 

また、テレワークは当社のビジネス発展のためにも重要です。当社はテレワークを提案できる製品を取り揃えています。自社で取り組んでいる働き方改革の施策や効果、そして苦労話をお伝えすることで、お客様のビジネスの発展に貢献できれば幸いです。

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厚生労働省

​テレワーク宣言応援事業

テレワーク宣言応援事業事務局 (株)テレワークマネジメント

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